【商談を進めるのが苦手な人へ】 共感は「得る」のではなく「する」んだよという話

IT

この4月から営業に人事異動された方や新社会人の一歩として営業に配属された方も多いと思います。この記事を読んでくれている人の中には、営業研修的なものを受けた方もいるでしょうか。

世の中には営業論があれこれ溢れていますが、その中に「共感」をキーワードにしているものをよく見かけますね。

その手の本を読んだ人は気づかれたと思いますが、多くの場合は「相手に共感してもらう」ことが大事だと書いています。

例えば家を売る営業の場合、「あなたが売るのは家ではない、ライフスタイルであり生活設計であり、言い換えればお客様の人生である。あなたが提案するライフスタイルに共感してもらうことが大事だ。」など、こんな趣旨のことが書いてなかったでしょうか?

別に僕はそれについて否定をするつもりはありません。相手の共感を得る提案ができるなら、それはとても素敵なことだと思います。

さて、一方でITの営業ではどうでしょうか。相手の共感を得る提案って出来そうですか?

多分ですが頑張ればできますよね、頑張れば。だけど難しいですよね。

「ほら、こういうシステムを入れると仕事が楽になりますよ!」と提案したところで、「そりゃそうなんだけども・・」と言う反応が返ってくるのが関の山。

相手の心を動かし、共感を得る提案というのはかなり難しいのです。

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共感は「得る」のではなく「する」もの

では共感そのものがIT営業にとって意味がないかというとそんなことはありません。ただし、相手に共感してもらうのではなく、相手の話に共感することが大事になります。

「このシステム、もう何年も経っておもりもたいへんなんだよね」

お客さんからこんな話を聞いたとき、あなたならどうしますか?

ソフトウェア系の営業だと「なるほど、それならうちのこのソフトウェアを入れていただくと云々かんぬん」といきなりやっちゃいたくなりませんか?

ざんねんですが、これをやっちゃうとお客さんは心の中で「早く帰らねーかな」と思い始めます。心の中でなら良いですが、声に出して言われると精神的な大ダメージをくらうことになりますね。

僕なら「そうなんですね。どれくらいたいへんなんですか?え、そんなにやることがあるんですか?しかも数人でシフトまわしてるんですか。全く休めなくないですか??それはたいへんですね」とワンクッションを入れるようにします。

つまり、相手がたいへんだと言ってることに対していきなり自社製品の話をはじめるのではなく、まずは相手のたいへんさを共有してもらい、共感するのです。

さらに「他の同業のお客さんでも似たようなお話がありまして、皆さん苦労されてるみたいですね。」と自分が同業他社の情報を持っていることをチラ見せします。

ここでだいたいのお客さんは他がどうやっているのか興味があるので、「へー、そこはどうやってるの?」と高確率で聞いてきます。ここでもまだ製品紹介はしてはいけません。

「あまりお話してはいけないのですが、先程のお話からするとかなりお困りのようですし、もしお役に立てるのであれば、、」とあくまで同業他社のお話として語ります。ここでも「お困りのようなので」と共感する形を取っています。

こうして相手の情報を少しずつ少しずつ引き出して、自社の製品やサービスで解決できるかどうかを見定めていくのです。

そして最後に自社で提案できるという目算がたてば「貴重なお話ありがとうございます。もしですが、弊社からご提案させていただけるのであれば、きっとお役に立てると思いますし、ぜひ技術者も交えてもう一度お話の機会をいただけませんか?今すぐ入れ直すとかではなくても、今後の参考にはなると思うのですが。」と持ちかけます。

ここまですればお断りされる事はほぼありません。技術者も交えて打ち合わせをすることで、より詳細な課題が見えて次のステップに進めることも可能になってきます。

僕の経験上、お客さんが嫌がるのは押し売りをされることや話もろくに聞かないのに製品の売り込みをかけられることなのです。これを回避するのが「相手に共感する」という手法なのです。

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最後に

ただ気をつけたいのは共感だけで終わることや相手の話だけ聞いて満足してしまうことですね。話のところどころで自分の営業としての立場や役回りを嫌味のない程度でちらっと挟むなど工夫をすることをおすすめします。

なかなか商談を前に進められなくて悩んでいるという人は、相手に共感することを試してみてもいいかもしれません。

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